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とろりと甘い黄金色の蜜「はちみつ」意外と知らない栄養素をご紹介!

濃厚な甘さと優しい香りが堪らない「はちみつ」。ヨーグルトやパンケーキにかけたり、料理に使ったりと色々な食べ方ができるので便利ですよね。実はそんなはちみつは、栄養がたくさん含まれた食材でもあるんです。ここでは、はちみつの栄養素や効能をご紹介します!

はちみつはいつから使用されていた?

はちみつと人間との歴史はとても古く、農耕や牧畜が発展した新石器時代からと言われています。

その証拠として、紀元前6000年頃に描かれたスペインのアラーニャで発見された洞窟の壁画が挙げられます。壁画には、女性が高い崖で蜂の巣を採取しようとして手を伸ばしている場面が描かれており、女性の周りには大きな蜂が6匹飛んでいます。

こんなにもはっきりとした壁画が残されているなんて驚きですよね!この時に採取されたはちみつは蜜酒を作るために使用されていたと考えられ、この時代からすでにはちみつは食用として好まれていたのです!

さらに、紀元前2000年頃に作られた古代パレスチナ北部サマリナの石板には、はちみつが皮膚病の治療薬として使う方法が記されています。紀元前2000年頃には、はちみつは食用だけではなく、薬として使う方法が発見されていたことがわかります。こんなに大昔からはちみつは人間と共にあったのです。

はちみつに含まれる栄養とは?

太古から蜜酒や薬として使用されていたはちみつは、栄養満点の食品です。さらにはちみつは上白糖よりも甘さを感じやすいのですが、カロリーは砂糖よりも低いのです。上白糖が100g当たり384キロカロリーであるのに対し、はちみつは294キロカロリーなんですよ。

はちみつの主成分は?

はちみつの主成分は、約40%がブドウ糖(グルコース)、約50%が果糖(フルクトース)で出来ています。ですが、蜜蜂が訪れる花の蜜の栄養成分はショ糖といい、これは白砂糖と同じ成分なんです。それを蜜蜂は、体内の酵素で分解してブドウ糖と果糖にしています。これが、はちみつ特有の優しい味を作っているのです!

ビタミンが豊富

さらにはちみつには、良質なビタミンが含まれています。身体に必要不可欠な栄養素であるビタミンは、体内では合成されないため食品から摂取しなくてはいけません。

ですがはちみつは、ビタミンC・ビタミンB1・ビタミン B2などが含まれているので、ビタミン剤を服用するよりもはちみつを食べるほうが栄養を効果的に摂取できるんです!

その他にも、ミネラルやアミノ酸・酵素をといった栄養素も豊富に含まれています。はちみつは栄養価が高く、人間にとって必要な健康食品なのです。

栄養満点のはちみつが持つ効能

殺菌作用

はちみつには、強力な殺菌作用があり、その秘密ははちみつの栄養素と糖分にあります。

まず、はちみつは高濃度の糖分で出来ているため細菌内部の水分を減少させ、菌の繁殖を抑える力があります。さらにはちみつの栄養成分である「グルコン酸」には、殺菌消毒作用があります。この二つが、はちみつの殺菌効果を高めているのです!

不眠症に効果的

不眠症の原因は一般的にストレスだと言われています。このストレスを緩和するために必要なのが「セロトニン」という物質なのですが、このセロトニンは体内で作られます。

セロトニンの原料となるのは「トリプトファン」という栄養成分で、この成分がたっぷり含まれているのが牛乳です。さらに、牛乳のトリプトファンを身体に吸収しやすくするのがはちみつに含まれる「ブドウ糖」なのです!なので、眠れない夜などは、はちみつ入りのホットミルクを飲むと効果的なんですよ。

疲労回復に効果的

はちみつには吸収が早く、すぐにエネルギーになるという特徴があります。ブドウ糖や果糖は体内でそれ以上分解する必要がないので、短時間で吸収してくれるのです。

疲れた体を回復させるときやスポーツの後などは、水分やたんぱく質、ミネラル、ビタミン、カルシウムなどを摂取することが基本です。そのため、ミネラルやビタミンが豊富なはちみつを使ったドリンクなどを摂取すると効果的なんですよ。

「栄養満点のはちみつ」食べる際の注意点とは

1歳未満の乳幼児には食べさせない

一般的に、はちみつにはボツリヌス菌の芽胞が混入している危険があると言われており、厚生労働省では1歳未満の乳幼児にははちみつを食べさせないように指導しています。

ボツリヌス菌の芽胞は土壌や空気中などに分布しており、大人の消化器官の中では発芽はしませんが、まだ消化器官の発達や抵抗力が弱い新生児では発芽し、乳児ボツリヌス症を発症することがあります。乳児ボツリヌス症を発症すると、神経刺激伝達障害が起こり、嚥下(えんげ)障害、呼吸麻痺、複視などの症状が現れ、重篤な症状だと死亡することもあります。

アレルギーに注意

はちみつにはアレルギー物質が入ることは考えにくいですが、蜜蜂がそばや山芋、桃、りんごなどの花の蜜を運んでくることはあります。

その時に花粉も一緒になって運んできてしまうのではちみつにこれらの花蜜・花粉が含まれることになるのです。特にそのアレルギー物質が、そばのはちみつのようなものだった場合には、アレルギー症状が出ることがあるので注意が必要です。

加熱し過ぎない

はちみつの成分は、45度を超えると徐々に消失していき、65度を過ぎればその成分はほぼなくなってしまいます。栄養がたっぷり含まれているのに、それが失われるなんて勿体ないですよね。

そのため、はちみつの栄養素や効能を残しておきたい場合にはできるだけ生に近い温度か、40度前後までで抑えておく必要があるのです。せっかくある大切な栄養成分をなくさないためにも、調理の時は最後に入れるなどの工夫が必要です!

はちみつの栄養について まとめ

はちみつの歴史を辿ると、はちみつが人間にとって身近な食べ物であったことがわかります。また、はちみつはビタミン剤を服用するよりも栄養が摂れるので、スプーン一杯ほどのはちみつを毎日食べるといいんですよ。

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