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    ラム酒って白、ゴールド、スパイスラムに茶色があるけど原料は同じ?

    ラム酒はそのまま飲んでも、カクテルのベースにしてもケーキやアイスクリームのスイーツに使用しても美味しい多様な蒸留酒です。様々な色がありますが、原料はすべて同じでしょうか?実は奥の深いラム酒の種類と原料に迫ってみましょう。

    ラム酒の原料はサトウキビ!

    ラム酒はサトウキビの廃糖蜜または絞り汁を原料として作られる蒸留酒である。サトウキビに含まれるショ糖を酵母でアルコール発酵させてエタノールに変えた後、蒸留、熟成することで作られる。

    出典:https://ja.wikipedia.org

    サトウキビを原料として作られてこそ、はじめてラム酒と認定されます。

    ラム酒と言うと、西インド諸島・カリブ海周辺を思い浮かべるかもしれませんが、実は、オーストリア、スペン、オーストラリア、ニュージーランド、フィジ、フィリピン、インド、アメリカ、そして日本など世界各国で製造されるお酒です。原料のサトウキビは各国で栽培される部分と輸入に頼った部分があるようで、価格へ影響されます。原料の最大輸出国はブラジルです。

    ラム酒のほとんどはさとうきびからできたモラセス(糖蜜)が原料

    サトウキビから砂糖を製造する際に、モラセス(廃糖蜜)という副産物ができます。糖分を6割前後含む甘味料としてクッキーなどのベイクグッズに使用されますが、実はアルコール発酵の原料として多く利用されています。市場に出回るほとんどのラム酒はこのモラセス(糖蜜)が原料となっていて、この製法で作られたラムをインダストリアル・ラム(工業ラム)と呼ぶことがあります。モラセス(廃糖蜜)に頼ることで、原料の保存がきき、年間通してラム酒の製造が可能となります。

    ホワイトラム酒は白いけどその原料は?

    ラム酒の中でも最も一般的と言ってよいホワイトラム酒は、カクテルへの原料として人気があります。辛口ですが中性的で、トロピカルなフルーツの風味が飲みやすい理由です。その原料はやはりモラセス(糖蜜)ですが、活性炭などに通して濾過するため色は透明です。また、蒸留後のアルコールは、ステンレスタンクで3ヶ月〜12ヶ月休ませながら加水されボトリングされ、樽との接触もないため澄み切った透明色なのです。

    ゴールドラム酒の原料も同じ?

    薄い褐色のゴールドラム酒は、2年間程樽に寝かせてからボトリングされます。よってウィスキーにも似た飴色なゴールドになりますが、安価なものには原料に着色料の添加がありますのでよくラベルを確認して買い求めましょう。このラム酒は辛口〜オフドライで、樽熟成によるスムーズな口当たりとバナナやココナッツの風味が特徴です。原料はモラセス(糖蜜)が基本です。

    ホワイトラム酒以外は、オーク材(楢や樫)の樽で熟成されますが、その熟成期間はグレードや価格に大きく影響します。長いものでは20年熟成させたラム酒もあります。

    スパイスラム酒って何?そしてその原料は?

    スパイスラム酒(スパイスト•ラム)は一般的にゴールドラム酒にバニラなどのスパイスを原料に香り付けしたものを指します。一般的なラム酒と比較すると出荷時のアルコール度数が低い製品もあり、酒税法上ではスピリッツではなくリキュール類に分類されます。

    ダークラム酒の特徴と原料

    樽で3年以上の長期熟成したものがダークラム酒のカテゴリーに入り、原料はやはりモラセス(糖蜜)です。基本的に味や香りは強く、ストレートで飲むことで本来のダークラム酒の味を愉しめ、フルボディで甘味があり、フィグやレーズンなどのドライフルーツ、クローブやナツメグといったスパイスの風味が特徴です。ゴールドラム酒同様、着色料を添加される製品もあるので、原料をきちんと確かめてからの購入をおすすめします。製菓に多用されるのはこのダークラム酒です。

    モラセス(糖蜜)以外を原料とするラム酒

    サトウキビの絞ったジュースを原料とし、発酵蒸留する製法が19世紀のフランス植民地で始まりました。「アグリコールラム」として知られています。また、サトウキビのジュースを一度加熱し、シロップ化させた「ハイテストモラセス」を原料とし、発酵蒸留する製法もあります。サトウキビを原料としていれば、原料の形状が変わってもラム酒に分類されます。

    ラム酒の種類と原料の違いのまとめ

    ラム酒の種類と原料の違いに迫ってみましたがいかがでしたか?サトウキビを基本の原料としても、その種類や製法によってそれそれ違った特徴のあるラム酒ができることをご理解頂けたでしょうか?特徴を理解し、カクテル、菓子作り、そのまままたはオンザロックなど、用途に合わせて奥の深いラム酒を愉しんでみてください。

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