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梅干しの食べ過ぎは身体に悪い?梅干しの成分や効能も大公開!

ご飯のお供に欠かせない梅干し。他にもお酒や煮物に入れたりと色々な料理に使える食品ですよね。毎日欠かさず食べるという方もいると思いますが、実は梅干しは、食べ過ぎると体に悪い食品と言われているのです!ここでは梅干しの効能や食べ過ぎによる影響をご紹介します!

梅干しはいつから食べられていた?

梅干しの歴史

奈良時代には梅干しは既に存在しており、人々に好まれていたことが「和名抄」などに記されています。奈良時代の人々は梅を桃やビワなどと同様に生菓子として食べていました。

平安時代には梅干しは人々に重宝されていました。日本最古の医学書である「医心方」には梅の効能が記されており、この時代からすでに梅は薬としても利用されていたことがわかります。また、江戸時代には戦に行く武士の食料袋に「梅干丸うめぼしがん」というものを入れていたそうです。これは激しい戦闘などでの息切れを調えたり、殺菌や喉の渇きを潤すのに役に立っていました。

梅干しが今のように一般家庭に広まったのも江戸時代のことです。

いままでは高価な食品として手が届かなかった梅干しも、江戸の庶民に広まるにつれ「江戸の楽しみ」と言われるほどに愛されるものになっていきました。その後、梅干しが定着した江戸では大晦日や節分の夜に熱いお茶を注いだ「福茶ふくちゃ」を飲み、正月には黒豆と梅干しのおせち「食い積み(くいづみ)」を祝儀物として食べる習慣ができたのです。

梅干しがもたらす主な効能とは

強い殺菌効果

梅干しが食中毒菌である「黄色ブドウ球菌」や「病原性大腸菌(o-157)」の増殖を抑えるかどうかの実験が行われました。

そこでは人間の体温と同じ37℃で一晩温め菌の増殖の経過を見たところ、梅干しを入れた試験官には菌の増殖がさほど見られなかったのです。梅干しにはクエン酸が多く含まれていて、このクエン酸が強い殺菌効果をもたらしていたことが判明しました。

胃がん予防

驚くことに梅干しには「胃がん」の原因を抑制する効果があることが解明されているのです!胃痛や胃潰瘍、胃がんの原因となるのは「ピロリ菌」という細菌で、これが胃の粘膜を分解し、胃の防御力を低下させ、病気になり易くなります。

ですがこのピロリ菌に未熟梅の果実を加えると、ピロリ菌が変形して動かなくなったり、働きを失うという効果が見られました。

このピロリ菌を抑制してくれる梅干しの成分は「シリンガレシノール」というもので、1日に2粒ほど食べると効果を発揮してくれるのです。日本人は癌の中でも胃がんになるリスクが高いので、これは嬉しい効能ですよね。

脂肪燃焼効果

最新の研究で、梅干しに含まれる「バリニン」という成分には脂肪燃焼効果があることが判明しました。

バリニンを含んだ梅干しを摂取すると、小腸で吸収されて、脂肪を蓄えている脂肪細胞に刺激を与えます。この刺激によって脂肪細胞が燃焼し小さくなることで体重が減少しやすくなります。特に紀州産の梅干しには製造過程で工夫が施されているので、他の食品に比べて多くのバリニンが含まれています。脂肪燃焼効果を期待するのなら、紀州産の梅をお勧めしますよ!

生活習慣病の予防

生活習慣病とは、飲酒や運動不足、乱れた食生活などが原因で起こる高血圧、糖尿病、脂質異常症などのことを言いますが、梅干しにはこの生活習慣病を予防する効果があることがわかりました。

梅干しはα-グルコシダーゼを抑制し、糖質の消化吸収を抑えて食後の血糖値が上がることを防いでくれるので、糖尿病の予防に繋がります。

また、梅干しには動脈硬化を予防する働きもあります。梅干しは「アンデオキシンⅡ」という血管収縮性作用のあるホルモンの働きを調整して血圧の上昇を抑え動脈硬化の発生を抑制してくれます。さらに、血中の脂質が増えると血栓ができやすくなるため脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなりますが、梅干しを食べることで血液の流れが良くなり、発症を予防できるのです。

梅干しの食べ過ぎは危険?

塩分の過剰摂取に注意

梅干しには嬉しい効能がたくさん詰まっていますが、塩分が高い食品でもあります。

12歳~70歳までの平均塩分摂取量は7~8gです。対して梅干しの塩分量は1粒で2gほど。これを考えると1日で食べる梅干しの量は1~2個ほどが適切と言えるでしょう。また、梅干しにはクエン酸も含まれていて、適切な量を食べれば疲労回復などに役立ちますが多く食べてしまうと胃の中の酸性度を高めてしまい、消化不良を起こすこともあるので注意しましょう。

子供や妊婦さんは食べ過ぎに注意

子供を妊娠すると酸っぱい物が摂りたくなる方も多く、その時に梅干しを食べるという方もいます。

食べる分にはいいのですが、妊婦さんに注意し欲しいのは塩分摂取量です。妊娠する前と比べると塩分の摂取は控えたほうがいいとされているため、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。また、子供の食べ過ぎにも注意が必要です。最近では小学生でも高血圧になるケースも多く、子供の塩分の摂り過ぎはその後の成長にも良くないため食べるなら1日1個をお勧めします。

食べ過ぎで起こる悪影響

梅干しの食べ過ぎは、身体に様々な副作用をもたらすことでも知られています。食べ過ぎによる危険を知り、梅干しを美味しく食べていきましょう!

食べ過ぎは腹痛を引き起こす

梅干しには「カテキン」という成分が含まれています。カテキンはお茶にも含まれていますが、このカテキンのを過剰摂取してしまうとお腹が緩くなったり、下痢を引き起こしてしまうのです。1日に食べる梅干しの量には注意して、食べ過ぎにならないようにしましょう。

食べ過ぎは高血圧のリスクを高める

梅干しは塩分の高い食品でもあると紹介しました。そのため梅干しを食べ過ぎ、塩分の過剰摂取状態が変わらないと「高血圧症」になってしまいます。

塩分を摂りすぎてしまうと、ナトリウムを体外に排出したいと身体が反応し水分を欲します。塩分と水分を多く摂りすぎることで血液の圧力が上がり高血圧の状態になってしまうのです。好きなものはたくさん食べたいものですが、たまには控えて食べ過ぎにならないように調整しましょう。

食べ過ぎはむくみの原因になる

塩分を摂りすぎてしまうと体内で塩分濃度を調和しようと、体内に水分を留めようとします。この水分は本来排出されるべきものなので、それが体内に残っていることで顔や足にむくみが出てくるのです。特に夜中に梅干しを食べ過ぎてしまうと、翌日のむくみに繋がるので注意してください。

梅干しの食べ過ぎは身体に悪い? まとめ

梅干しは癌予防など私達にとって嬉しい効能が詰まった食品です。ですがその塩分は高く、食べ過ぎると身体に悪い影響を与えてしまいます。梅干しを多く食べ過ぎれば別の病気の原因にも繋がるので注意してください。また、妊婦さんの食べ過ぎも危険なので気を付けてくださいね。

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