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美肌にもいい鯖。食材の組み合わせでさらに栄養をアップさせましょう

鯖といえ味噌煮、竜田揚げ、しめ鯖といろいろなお料理が楽しめる魚ですね。年間を通じて手に入るので、食卓にのぼる頻度も高いと思います。鯖は栄養の宝庫ですが、組み合わせる食材でさらに栄養がアップする事はご存じですか?鯖の栄養をもっととりいれましょう。

お店に並ぶ鯖の種類を知っていますか?

一般的に日本で流通している鯖は、真鯖、胡麻鯖、そしてノルウェーなどから輸入されている大西洋鯖(ノルウェーサバ)の3種類があります。

「真鯖」…冷たい海を好み日本の沿岸を春から夏にかけて北上し、秋から冬は南下します。背はまだら模様で腹部は銀白色。大きく平たい形です。

金華鯖、関鯖、松輪鯖などのブランド鯖は真鯖で、漁獲量は胡麻鯖よりも多いです。

「胡麻鯖」…真鯖よりやや沖合いを回遊し、温暖な海を好みます。名前にゴマとつくように体の側面と腹部に多数の小斑点があります。円筒形です。

「大西洋鯖」…寒い北大西洋を回遊する鯖です。日本にはノルウェー産のものが、塩鯖などの加工品で輸入されています。背の模様がくっきりしています。

鯖に脂がのって美味しい旬は栄養もいっぱい

鯖の栄養は主に脂質にあります。鯖に脂がのる旬はおいしいだけではなく栄養的にもすぐれている時期。鯖の旬を知って栄養をたっぷりいただきましょう。

「真鯖」…赤身のやわらかいしっとりした味です。脂がのっていて美味しい時期は秋から冬。10月〜11月のものを「秋鯖」、12月〜翌2月頃までを「寒鯖」と呼び栄養もすぐれています。

「胡麻鯖」…脂質が少なくさっぱりした味です。一年を通して味や脂のりの変化が真鯖ほどおおきくないので、夏は産卵後の脂がおちた真鯖よりもおいしいと言われ、旬は夏から秋です。

「大西洋鯖」…国産の鯖よりも脂が多いです。旬は9月〜10月の秋ですが、日本には塩鯖に加工されているものが多く、一年中安定した品質で手に入ります。

鯖は栄養のかたまり!

栄養① 良質のタンパク質

三大栄養素のタンパク質をカツオ、カジキ、マグロ(赤身)、サケなどと並んで多く含みます。その量はタンパク質が豊富と言われる鶏ささみ肉にも匹敵するほどです。タンパク質は体力向上、代謝活動の促進、疲労回復に役立ちますので、積極的に食べましょう。

栄養② ビタミン、ミネラル、アミノ酸が豊富

ビタミンD、ビタミンB2、ビタミンB12、ナイアシンなどのビタミン群や、鉄、カルシウム、カリウムなどのミネラルが豊富です。
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を助け、ビタミンB2は皮に多くお肌に良いとされます。ビタミンB12は貧血予防、肝臓の病気予防になります。血合いには貧血に良いヘム鉄や、二日酔いを抑えるナイアシンを含みます。鯖は血合いや皮も一緒に食べることですぐれた栄養が摂れますね。

栄養③ 鯖の脂質はEPA、DHAが多い!

鯖は三大栄養素の脂質が多いです。脂質には積極的に摂りたい栄養のEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含みます。EPAは血液、血管の健康維持に関係し、血液をサラサラにするので血栓ができにくく、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病の予防に役立つと言われています。また、紫外線によるお肌の炎症を抑制するとも言われ女性にはうれしいですね。DHAは脳や網膜などの神経組織の発育や機能維持に重要で、記憶力の低下を抑え目に良いとされています。また、脳が発達する成長期の乳幼児に積極的に与えたい栄養でもあります。

<可食部100g当たりのEPAの含有量(mg)>
1位 まいわし     1.381mg
2位 本まぐろ(トロ) 1,288mg
3位 さば       1,214mg
4位 まだい(養殖)  1,085mg
5位 ぶり        899mg

鯖のEPA含有量は第3位と優秀です。EPAは1日に1g摂れば良いので、切り身を1切れ食べれば十分に栄養がとれますね。

鯖の栄養を食べつくしちゃえ

栄養豊富な鯖はどんな食べ方が一番いいの?

EPAやDHAは酸化しやすいので、生で食べるのが一番いいといわれますが、生鯖はアニサキスなどの寄生虫がいることもあるので、家では基本的に生で食べるのは避けた方がいいでしょう。
なので、煮魚にするなら煮汁もいただくと栄養があますところなくとれます。焼くときにはなるべく脂が流れないような調理法を選んで、小麦粉をはたいてからフライパンで焼いたりホイル焼きなどはどうでしょう。

EPA、DHAは酸化しやすいので注意

EPAやDHAは酸化しやすいので、抗酸化作用の強い、ビタミンCやビタミンEと一緒に食べることで体内での酸化防止になります。特にビタミンEは油に溶けやすい性質なのでビタミンEと鯖の相性は抜群。一緒に食べるとより効果的に栄養を摂ることができます。

<ビタミンEのたくさん含まれている食品>
煎茶の茶葉やとうがらし、アーモンド、モロヘイヤ、オリーブのピクルス、大根の葉、西洋かぼちゃ、しそなど。

β-カロテンも抗酸化作用が強いですが、β-カロテンとEPAを同時に食べると、EPAがβ-カロテンの吸収を阻害するので、β-カロテンの効果を期待したいときには同時に食べない方がいいでしょう。

鯖の栄養をアップするレシピ①;「鯖のアーモンドフライ」

鯖と抗酸化作用の強いビタミンEをたっぷり含んだアーモンドを一緒に食べることで、栄養もアップします

材料(4人分)

鯖の切り身   4切れ
レモン     1/2個
塩       少々
こしょう    少々
白ワイン    大さじ4
小麦粉     適量
溶き卵     適量
パン粉     1カップ
アーモンド   50g
揚げ油     適量

①鯖は1切れを4〜5等分に切ってバットなどに並べ、塩、こしょう、白ワインをかけて10
分程置いた後、出てきた水気をペーパータオルなどで拭く。
②アーモンドを粗く刻みパン粉と混ぜる。
③水気を拭いた鯖に小麦粉をつけ、溶き卵にくぐらせたあとアーモンドを混ぜたパン粉をまぶす。
④③を揚げ油で中温で、きつね色になるまで2〜3分揚げる
⑤くし切りにしたレモンを添えて完成。

揚げることで、鯖のふんわりとした食感とアーモンドの香ばしさが楽しめる一品です。

鯖の栄養がアップするレシピ②;「鯖缶のアクアパッツア」

鯖缶をつかった簡単でおいしいレシピです。鯖缶は骨まで食べられ、鯖の栄養がぎゅっと濃縮されているのでおすすめです。

材料(2人分)

鯖の水煮缶詰    1個(190g)
シーフードミックス(冷凍)  170g
ニンニク       1片
ミニトマト      8個
パプリカ       1/4個
オリーブのピクルス  4個
イタリアンパセリ   2枝
白ワイン       大さじ2
黒こしょう      小さじ1/2

①ニンニクは薄切りに、パプリカは一口大に切る。シーフードミックスは解凍する。
①耐熱容器に鯖の水煮を缶汁ごと入れ、イタリアンパセリ以外の材料を入れて、ラップで覆い電子レンジ(600W)で五分ほど加熱する。
③最後にイタリアンパセリを飾り完成。

パスタやパンなどを添えて汁ごといただくと、より多くの栄養を摂ることができますね。白ワインとともにどうぞ。

最後に栄養たっぷりの鯖の選び方をご紹介しましょう

鯖は鮮度が落ちるとアレルギーの原因となるヒスタミンが増えるので、新鮮なものを食べるようにしましょう。新鮮な鯖は、目が真っ黒で大きく、体がピンと張って尾まで太っています。おなかに金色の筋が浮いた金筋入りは最高級の鮮度で栄養もたっぷりです。また切り身で選ぶ時には、鯖の背の青緑色の模様が濃いものをえらび、切り口が柔らかくなっているものはさけます。

鮮度も良く脂がのった鯖は、より多くの栄養が含まれているうえとてもおいしいです。旬や鮮度をみきわておいしくいただきましょう。

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