これぞ和の味。京都の歴史ある郷土料理の世界に触れてみませんか？

京都の郷土料理は、本膳料理や懐石料理、精進料理といったさまざまな変化をしていくなかで確立されていった日本食の伝統ある様式です。京料理や京都の食材は奥が深く歴史や伝統ある郷土料理なのです。

京都の大部分は内陸部であり、海の幸が乏しい中で、補うように品質のよい野菜が京都の郷土料理を支えています。

京漬物は、上品であっさりとした味わいが特徴の京都の郷土料理です。「千枚漬け」「しば漬け」があります。

紫葉漬けとは、なすやしその葉を塩漬けにした漬物で、京都の伝統的な郷土料理です。
酢を使って酸味付けをせず、乳酸発酵による酸味付けをしていたのがこの郷土料理の本来の製法で、酢を使用しない製法のものは「生柴漬」「生紫葉漬け」という名称で販売されるそうです。

千枚漬は、カブを薄く切って昆布や唐辛子とともに酢漬けにした漬物で、しば漬けと並ぶ伝統の郷土料理です。こちらはしば漬けと違い酢漬けで作られます。
その歴史は古く、江戸時代に考案された歴史ある郷土料理です。
一般的には京野菜の「聖護院蕪」を使われ、聖護院蕪の栽培時期である冬から春にかけての間に作られます。見た目の美しさにも注目です。

京都では、日常のおかずのことを「おばんざい」と呼びます。、宮中の有職（ゆうそく）料理や精進料理、懐石料理が混ざり合ったもので、江戸時代中期頃から庶民に広まった歴史のある京都の郷土料理です。京野菜を存分に使い、野菜と塩蔵物(塩サバなど)、干物(身欠きニシンなど)とを組み合わせて食材の色の美しさと持ち味を生かした多彩な郷土料理です。

木でいっぱいの暖かい落ちつく店内で郷土料理をお召し上がりください。

京都の郷土料理で有名なものといえば湯豆腐！
湯豆腐とは、都南禅寺周辺の参道が発祥とされている鍋料理のひとつです。
鍋に昆布と適当な大きさに切った豆腐だけを入れたシンプルな京都の郷土料理。豆腐はつけだれをつけて食べます。つけだれにはしょうゆやポン酢、しょうゆベースに出汁を入れて作るなどがあります。あっさり軽く食べられるのもポイントです。

準備が楽なのでご家庭でももちろんできますが、本場京都でぜひ味わっていただきたい郷土料理のひとつです。

鰊そばとは、そばの上ににしんの甘露煮を乗せた京都発祥の郷土料理です。
薄い関西風の味付けの出汁のかけそばににしんの甘露煮を乗せるのが主流ですが、冷たいそばに乗せる場合もあります。

京都の歴史と伝統に彩られた郷土料理の数々、いかがでしたか？
見た目も美しく、味もおいしい、目にもお腹にも嬉しいのが京都の郷土料理です。
そんな京都の郷土料理の魅力をお届けいたしました。
いつ訪れても魅力いっぱいの京都で、伝統ある食を堪能する旅などいかがでしょうか。