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【美味しさにはコツがあるんです】炊飯器で♪玄米の美味しい炊き方

栄養が偏りがちな現代人。健康のために玄米生活を始めたい方も多いと思います。「普通の炊飯器での炊き方が分からない」「なんだか難しそう」とためらっているあなた!いくつかのコツを掴めば簡単に美味しく炊くことができます。炊飯器で作る玄米ご飯の炊き方をご紹介します。

【炊き方のコツの前に】そもそも炊飯器で炊けるの?

炊飯器で玄米を炊いてみて、こんな失敗を経験した方はいらっしゃいませんか?

玄米を炊いたら、水の量が少なかったのか、硬いご飯が炊けてしまいました。

出典:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

先日玄米を初めて炊きました。
炊飯器で普通に炊いたところ、ぽそぽそとして固いご飯になってしまいました。
一度冷えた玄米ごはんにもう一度水を少し足して炊いてみたところ、今度は柔らかくなっていました。

出典:http://komachi.yomiuri.co.jp

玄米って、玄米用の機能がない炊飯器でそのまま炊いてはダメでしょうか。

出典:http://www.pointtown.com

画像の炊飯器には玄米モードがありますが…

玄米に適した炊き方をしてくれる「玄米モード」が付いている炊飯器なら楽ですが、普通の炊飯器で白米と同じように炊くと、どうしても硬くぼそぼそとした食感になってしまいます。「一度失敗したからあきらめちゃった」という方も多いですよね。

ではなぜ白米と同じ炊き方では美味しく炊けないのでしょうか?それは白米と玄米にこんな違いがあるからなのです。

【炊き方のコツの前に】白米と玄米の違い

米は収穫→脱穀という工程を経て「モミ」という状態になります。米の周りには硬い殻が付いており、このままでは食べられません。「モミ」からモミがらを取り除いたものが「玄米」。玄米を精米してぬかや胚芽部分を取り除くと「白米」になります。精米の度合いによって残るぬかや胚芽の割合は異なり、一般的に食べられている精白米は完全に取り除いた米ということになります。

ぬかや胚芽が付いたままの玄米は、白米よりも多くの栄養素を含んでいます。次にご紹介する表は、玄米の栄養価が白米よりもはるかに高いことを示しています。

玄米は完全栄養食

玄米は、白米よりも、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでおり、人間が健康を保つために必要とされる栄養素をほとんど摂取できるため、完全栄養食と言われています。栄養バランスのとれた食事の例として、「1日30品目以上」と言われることがありますが、これはあくまでも白米を主食にした場合のことです。逆に言えば、白米を主食にした場合には、1日30品目以上の食品を摂取しなければ、健康を維持するための栄養素が不足する、ということです。

出典:http://www.maisen.co.jp

玄米にはフィチン酸という成分も含まれており、有害物質を体内から排出する手助けをしてくれます。様々な有害物質に囲まれて生活している私たちにとってありがたい存在なのです。

【炊き方のコツの前に】炊飯器で手軽に美味しく炊きたいですよね

とても体にいい玄米ご飯。土鍋でコトコト炊くのもいいですが、無理なく毎日続けるには、やはり炊飯器にセットしてスイッチオン!の手軽さが欲しいところです。

【炊き方のコツの前に】炊飯器で上手に炊けない…その理由は?

昔の人は鍋と火で玄米を炊いていました。調理の過程で、火加減や加熱時間などをこまめに調節することができたわけです。オートで炊いてくれる炊飯器は便利ですが、細かい調節には不向きです。炊飯器を使って白米と同じ炊き方で美味しくするには、玄米の性質を理解する必要があります。

玄米は吸水しにくい

先程ご紹介したように、玄米は精米前の状態です。いわば薄い膜で覆われているようなもの。そのため水を吸いにくく、米の芯まで届くのに時間がかかるのです。芯まで充分に吸水しないまま炊いてしまうと、米の表面に糊の壁ができたような状態になり、中まで火が入りません。これが、「玄米ご飯ってなんか硬い」と感じる原因になるのです。

白米と違う食感と香り

ぬかや胚芽が付いていない白米は、ふっくらとしていてモチモチの食感が美味しいものです。一方、炊き方をマスターして上手に炊けた玄米は、モチモチ感とともにプチプチとした食感と独特の香りが美味しさのポイント。このプチプチ感と香りを「食感がよくない」「匂いがイヤ」と感じる方もいます。「玄米続けてみたけどどうしても慣れない」という場合は、特有の食感や香りをやわらげる炊き方を試すと美味しく食べられることもあります。

【美味しい炊き方のコツ(1)】浸水時間を長く取る

吸水しにくいのなら時間をかければいいのです。

ふっくらと美味しく炊くには、しっかり浸水させることが大事です。
夏場で2時間以上、冬場で6時間以上の浸水を心がけしましょう。

出典:http://www.genmaiya.jp

玄米は最低一晩は水に浸け、水をしっかりと吸わせて、独特の硬さを和らげさせる。

出典:http://www.komeya-gen.com

充分に水を吸ってくれれば、あとは炊飯器に入れるだけ。白米と同じ炊き方で美味しく食べることができます。タイマーを併用すると手軽ですね。お好みや炊飯器の個性によって最適な浸水時間は違いますので、いろいろ試してみてください。なお、夏場は腐敗防止のため冷蔵庫などの涼しい場所に置くことをおすすめします。

【美味しい炊き方のコツ(2)】塩麹を入れる

玄米を浸水させる時に塩麹を少量加えます。あとは充分に吸水させ、炊飯器の普通の炊き方で炊くだけです。塩麹が玄米のうまみを引き出し、独特の香りをやわらげてくれます。

【美味しい炊き方のコツ(3)】ヨーグルトを入れる

某テレビ番組で紹介されていた炊き方です。

玄米3合につき、大さじ2杯のヨーグルトを入れ、よくかき混ぜます。
この時、ヨーグルトの固まりが残らないよう、気をつけましょう。
そして、30分から1時間、浸け置きをします。
後は、玄米モードで普通に炊くだけ。

出典:http://suiryu.sakura.ne.jp

「もちもち感とバサバサしていなかった。」
「白米と似た様な味で、毎日食べられるかなあと思いました。」

出典:http://suiryu.sakura.ne.jp

玄米に含まれるアミラーゼをヨーグルトが活性化することで、白米のような粘りや甘みを引き出します。また乳糖が玄米独特の匂いを吸着し、玄米臭さを感じさせない食感と香りに仕上げてくれるのです。玄米モードがない炊飯器では浸水時間を2時間ほど取れば、通常の炊き方でOKです。

【美味しい炊き方のコツ(4)】白米や雑穀とブレンドする

どうしても苦手な方は、白米や雑穀と混ぜてみましょう。玄米に足りないモチモチ感をプラスすることができます。雑穀はもちきびやもちあわなどがおススメ。黒米や赤米で色をつけても、変化があって楽しいです。ブレンドしても炊き方を変える必要はなく、100%玄米の時と同じように炊飯器でできます。

~雑穀入り玄米ご飯の炊き方~
黒米、赤米は、少量でも色はよく付きます。
玄米1合に大さじ1杯くらいから。
(黒米は特に色がよくつきます。赤米は薄紅色が綺麗です。)
玄米に対して1割位までは、水の量は変えなくてもOK。

出典:http://macrobicooking.net

【美味しい炊き方のコツ(5)】発芽玄米を使用する

玄米を発芽させた発芽玄米は、豊富な栄養素と食べやすさを兼ね備えたイイトコ取りの食材。玄米の難点のひとつである長い浸水時間も必要ありません。

1.炊飯器用の計量カップで、白米と同じようにすりきりで計る。(1合=180cc)
2.水で軽くすすぐ。白米は糠を取るために何度もとぐけど、発芽玄米は軽くすすぐだけで大丈夫です。
3.炊飯器の内側についてるメモリより少し多めに水を入れる。お好みですが、だいたい1/4合分ぐらい多めがいいと思います。
4.通常の白米モード炊く。

出典:http://www.diet-pinky.com

発芽玄米は自分で作ることができますが、発芽の加減や腐敗しないような管理が少し難しかったりもします。せっかく炊飯器で手軽に玄米生活ができるのに、発芽玄米の作り方で四苦八苦していたら本末転倒ですよね。玄米と比べて少々値段は張りますが、毎日続けたいなら市販品もおススメです。

【美味しい炊き方のコツ(6)】炊飯器で作る『玄米のびっくり炊き』

びっくり炊きって耳にされたことあるでしょうか?秋田地方に江戸時代から伝わる伝統的な玄米の炊き方のことです。驚くのはその浸水時間。ほぼ漬け置きいらずで美味しくモチモチとした食感に炊き上げることができるのです。本来は土鍋を使用しますが、炊飯器でもできる炊き方をご紹介します。

炊飯器でもちもち食感!玄米のびっくり炊き

材料(2合分)

玄米 2合(360ml)
水(1回目) 米の1.1倍量(400mlくらい)
水(2回目) 米の0.8~1.0倍量(300~360mlくらい)

作り方

①玄米をサッと水洗いし、水気を切って炊飯器に入れる。1回目の水を入れて炊飯器の急速炊飯モードで炊く。(急速モードは「おいそぎモード」「時短モード」などの名前になっていることもあります)
②炊き上がったら炊飯器の内釜のまま2回目の水を加え、しゃもじで全体をさっくりと混ぜ合わせる。
③再度急速炊飯コースで炊く。炊飯器が熱くなってエラーになるときは、少し時間をおいてからスイッチを入れる。
④炊き上がったら少し蒸らしてモチモチ玄米の完成!

とても簡単ですね!白米に比べて多めの水を使うので、炊飯器の最大容量より少し少なめを心がけましょう。

【美味しい炊き方のコツ(7)】玄米食専用の米を使用する

「玄米食専用の玄米」というものが販売されています。玄米にもいろいろあり、中には質が悪く、そのまま食べるには向かないものもあります。あれこれ炊き方を試してみたけどどうしても上手くいかない、という場合は玄米の表示をチェックしてみてください。

【それでも炊き方に失敗しちゃったら?】美味しい再利用レシピあります

炊き方のコツを駆使して炊いたのに失敗してしまったらガッカリ。でも大丈夫!アレンジすれば美味しく食べることができます。玄米を敬遠しがちな男性やお子さまにもおススメなリゾットをご紹介します。
玄米の炊き加減によって水の量や煮込み時間を調節してください。

材料(約4人分)

玄米 2合
玉ねぎ 中1/2(みじん切り)
にんにく 1かけ(みじん切り)
ピーマン 1個(みじん切り)
★ブロックトマト缶 200g
★コンソメ  小さじ2
★水 300cc
塩こしょう 適宜

作り方

①フライパンにオリーブオイル(分量外)を熱し、にんにくを入れて、弱火で香りが出るまでじっくり炒める。
②玉ねぎ・ピーマンを加えて炒め、油が回ったら★と玄米を入れて5分程煮込む。
③塩・こしょうで味を調える。

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